クラスサイズ:40人
ICT整備状況:学校全体で1人1台
端末種:iPad
グループワークとしての話し合い活動やプレゼンテーションの場面においてスクールタクトを活用しています。小集団での話し合いによる「合意」の形成と,その後の発表を目的に,道徳的な問題に対する自分なりの答えについて,4名1組でグループディスカッションを実施しました。
通常,このような話し合い活動では一部の考えのみが取り上げられますが,スクールタクトを用いることで全生徒がの考えをいつでも見ることができ,コメントやいいねによって授業への参加意欲を向上させています。
今回の授業テーマである「トロッコ問題」(※)について,動画などを使用し,本時の目的や,授業の流れについて説明します。その後,トロッコ問題を考える上での前提についても学級全体で共有し,各自で考えを巡らせます。
※「トロッコ問題」とは,「モラルジレンマ問題」と呼ばれるものの1つで,どれも間違いとはいえない選択肢に対して,その答えを選択した理由に焦点を当てるものです。
自身の考えを基に,スクールタクトにメモを取りながら4人1組のグループでディスカッションを行います。制限時間以内にグループ内で1つの答えを持つために,考えの異なる相手と意見交換を行ったり,互いに説得を試みます。
教室前には,全画面表示で各グループの進捗具合を閲覧できるようにしておきます。
【スクールタクト導入の効果】
スクールタクトの使用によって,口頭による説明だけでなく,文字や図を使った説明などを迅速に行うことができるため,考えの共有が捗ります。このように選択肢を多く準備することは,生徒の「多様性」を認めることにもつながっています。
スクールタクトを用いてクラス全体の意見がどのような傾向にあるかを確認した後,各グループがなぜその回答になったのかクラス全体の前で発表します。
同じ問題に対して前提を変更した場合に,回答は変わるか?それはなぜか?についても考え,クラス全体での議論を行います。
また,最後に,歴史上の大哲学者の考え方や,自動運転車が抱えるトロッコ問題,裁判が実施された話を紹介し,自身の考えの変化についてスクールタクトへの書き込みを行います。
【スクールタクト導入の効果】
各グループの発表が余計な時間を取らずに行えるため,話し合ったときの熱をそのままにプレゼンテーションを行うことができます。
同じ問題に対して前提を変更した場合に,回答は変わるか?それはなぜか?についても考え,クラス全体での議論を行います。
最後に,歴史上の大哲学者の考え方や,自動運転車が抱えるトロッコ問題,裁判が実施された話を紹介し,自身の考えの変化についてスクールタクトへの書き込みを行います。
【スクールタクト導入の効果】
スムーズな授業展開によって,生徒の興味を持続させることができます。
また,自身の書き込みがすぐに共有されることで,全ての生徒が授業において「役に立っているという感覚」を持つことができます。
グループでの話し合いやクラス全体での共有,先人の考えや現実に起こっている問題について聞くことで,自分の考えを改めてまとめていきます。
【スクールタクト導入の効果】
自身の考えの変化だけでなく他の生徒の考えの変化を簡単に見ることができ,統合的な学習に結びついています。
答えのない問題を題材とし,自身と似た考えや異なった考えを簡単に見ることができるため,自分なりの考えを持つことへの「安心感」を形成しています。
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