クラスサイズ:6年生35人
ICT端末の整備環境:授業時間に1人1台
使用端末:Chromebook
本事例は特定の授業における取り組みではなく、授業時間外でスクールタクトを用いることによる児童主体の活動についてまとめたもの。
本校は11月に文化祭を行っている。このクラスは毎年ゲームコーナーを運営してきた。文化祭の前日に劇の会があり、そちらの準備のため授業時間内で文化祭の準備はできないことがわかっていた。
そこで、スクールタクトを活用して帰宅後や休日にも活動が進められるようにした。児童に予算管理・買い出し・ゲームの企画、制作、運営などすべてを一任して文化祭を進めた。
【スクールタクト導入のねらい】
インターネット環境さえあれば、自宅でも作業が進められるので授業時間で準備時間を取らなくても企画などは決められると考えた。
【授業のポイント】
児童が主体的に活動できるような基本ルールを決めた。
【スクールタクトの導入効果】
インターネットと環境とパソコンさえあれば、スクールタクトでいつでも児童が質問できる環境がある点はよいと思った。
【役立つ機能】
「協働学習機能」「コメント機能」
【スクールタクトの導入効果】
スクールタクトを使っていくうちに、児童のほうが使いこなしていくようになった。Slackのようにスクールタクトを使いだす。
個人の作業日記にコメントを書き込む子が現れ、最終的に「最新黒板」としてチームの連絡板となった。クラスの約束として決定事項は教員のページに書き込むこととしていたので、それまでの打ち合わせを最新黒板で行っていた。
最新黒板だけでなく「このポスターイメージでいい?」と言った質問も別キャンバスを「ポスターデザイン案用連絡板」として使い、チームに投げかけ意見を集約していた。
【児童の工夫の一例】
・更新日時を入れて、シートに変更があることを伝える。
・コメント欄には、いろいろな話が乱立するので、シート上で会話をするようになった。
【活動を通して】
この活動を通して、教員が関わったのは景品の購入やチラシの印刷程度だった。ほぼ全てを児童だけでやり切った。前日は21時近くまでコメント欄で打ち合わせをし、急遽買い出しに行く子もいた。その甲斐あって、当日の準備は非常にスムーズだった。
当日は、予想以上の来場がありスタッフの人数が足りないというトラブルがあったが、ゲームの数を減らしたり、クラスメイトに手伝ってもらうなど自力で解決することができた。
【スクールタクトの導入効果】
スクールタクトを使うことで、授業時間がなくても児童は情報を共有し、時間を共有し文化祭を成功させることができた。
当然だが、保護者の理解が非常に重要となる。保護者の中には学校の行事で何でここまでやるのと疑問に持った方もいた。
また、自宅にパソコンがない児童は学校のみでの作業になったので、自宅で作業できる子とモチベーションの差が出てしまった。自分たちの知らないところで作業が進んでいると誰でもやる気が削がれるので、そこへのフォローが必要だった。
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